洋上風力発電とは


洋上風力発電とは、陸上ではなく、海洋上に施設を置いて風力で発電する方式のことをいいます。鹿島港や酒田港で見られるように、港湾区域内の占用許可を得て施設を建設したものも洋上風力発電に含まれます。 風力発電は国のエネルギー基本計画でも推進が位置づけられており、東日本大震災を踏まえ、環境負荷の低減や電源の多様化といった時代の要請にも合う発電方式として注目されています。中でも洋上風力発電は、陸地と異なり広大な海洋上の空間に施設が建設できる上、陸地よりも大きな風力が安定的に得られるというメリットがあります。 こうした施設にはいくつかの方式があり、通常は高いタワーを基礎で固定し、発電機や動力伝達機などを収めたナセルと呼ばれる筐体をタワーの上に置き、その前方または後方に3枚程度の風車のブレードを取り付けた設備で発電を行います。 海底に基礎を置いてタワーを固定するのがオーソドックスですが、我が国では遠浅の海域が少ないという地形的制約があることから、最近では発電のための風車を係留索でつなぐだけで海洋上に浮かんだ状態にしておく浮体式洋上風力発電と呼ばれるものの実証実験も進んでいます。 特に、原発事故で甚大な被害を被った福島県の沖合では、日本の大手重電メーカーなど複数社が協力して、浮体式洋上風力発電のプロジェクトを進めており、やがては自然エネルギーの拠点として大規模化を図る計画です。 こうした施設の設置によって、魚類などの海洋生物への影響や、バード・ストライクなど渡り鳥への影響、その他風車の転覆、沈没や船舶の衝突などの問題も想定されますので、現在、実証実験によって必要なデータを収集している段階です。 太陽光発電では、発電に使われるパネルなどが安価な中国製品に押され国内企業が苦戦するなどの状況が見られることから、浮体式洋上風力発電のような高度な技術力が必要な発電方式については、研究と実用化が進むことによって、国内での新たな雇用やビジネスチャンスを生むものとして大きな期待が寄せられています。